40. 旧教育職俸給表(二)1級(その12) [3. 旧教(二)1級]
では、給与構造改革に伴う平成18年4月改定で教(二)1級の改定はどのように行われたのかを改定率に注目して確認しておかねばならない。
<教(二)1級・教(三)1級の平成18年4月改定率>
高卒制度年数 教(二)1級 教(三)1級
旧号俸 新号俸 改定率 旧号俸 新号俸 改定率
0 1-2 1-1 0.0 1-2 1-1 0.0
5 1-7 1-21 0.0 1-7 1-21 0.0
10 1-12 1-41 0.0 1-12 1-41 0.0
15 1-17 1-61 -1.5 1-17 1-61 0.0
20 1-22 1-81 -3.0 1-22 1-81 0.0
25 1-27 1-101 -4.5 1-27 1-101 0.0
30 1-32 1-121 -5.8 1-32 1-121 -0.7
35 1-37 1-141 -6.4 (1-33 1-125 -0.9)
38 1-40 1-153 -7.0
明らかに教(二)1級と教(三)1級では改定率が異なっており、均衡をとった行(一)の対応級が違っていることが想定できる。
それでは、行(一)の1級~3級と1~5級の改定率を確認してみよう。行(一)については、級構成が再編され、旧1級と旧2級が統合されて新1級に、旧3級は新2級に、旧4級と旧5級は統合されて新3級になっている。
<行(一)1級~3級、1~5級の平成18年4月改定率>
高卒制度年数 行(一)1~3級 行(一)1~5級
旧号俸 新号俸 改定率 旧号俸 新号俸 改定率
0 1-3 1-5 0.0 1―3 1-5 0.0
5 2-2 1-25 0.0 2-2 1-25 0.0
10 3-4 2-13 0.0 3-4 2-13 0.0
15 3-9 2-33 0.0 5-3 3-13 -3.3
20 3-14 2-53 0.0 5-8 3-33 -4.2
25 3-19 2-73 0.0 5-13 3-53 -5.1
30 3-24 2-93 -0.7 5-18 3-73 -5.8
(31 3-25 2-97 -0.9)
35 3-29 2-113 -1.5 5-23 3-93 -6.5
38 3-32 2-125 -2.0 5-26 3-105 -7.0
行(一)1~5級の高卒制度年数で10年目と15年目に断絶があるが、これは旧4級と旧5級が統合されたことによるものである。先ほどの教(二)1級・教(三)1級の改定率と比較してみると、やはり教(三)1級は行(一)1~3級とぴったり一致していた。教(二)1級については、基本的に行(一)1~5級と均衡をとった改定となっており、号俸間で改定率の断絶がないようになめらかな改定率にしている。
いずれにしても、財団法人日本人事行政研究所が過去の経緯を踏まえて作成したとされる「全人連モデル」では、教(二)1級の俸給表の作成にあたっては、行(一)1~3級ではなく、行(一)1~5級と均衡を図るべく格合わせをしていると考えられよう。
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