170.特2級創設の周辺(その12) [20.特2級創設の周辺]
今回は、特2級適用者の俸給の特別調整額(管理職手当)の算定基礎号俸について、制度的な側面からの具体的な検討を行ってみよう。
まず、2級の中位号俸の基礎となるべき行(一)の号俸に相当する特2級の号俸によって、管理職手当の算定基礎となる号俸を確認してみる。
<旧教(二)(三)の各級の中位号俸>
2級 行(一) 大卒経験 年齢 特2級
旧教(二) 2-117 6-61 29年0月 51歳 特2-93 437,300円
旧教(三) 2-134 5-74 30年3月 52歳 特2-98 422,300円
次に、3級の中位号俸の基礎となるべき行(一)の号俸に相当する特2級の号俸によって、管理職手当の算定基礎となる号俸を確認してみる。
<3級の中位号俸の基礎となるべき行(一)の号俸に相当する特2級の号俸>
3級 行(一) 大卒経験 年齢 特2級
旧教(二) 3-54 7-38 26年3月 48歳 特2-82 424,200円
旧教(三) 3-81 6-61 29年0月 51歳 特2-93 418,900円
これらを算定基礎号俸とした場合にどのようなバランスになるのか。
まず、旧教(二)の算定基礎号俸について見ると、特2級93号俸は437,300円であり、3級の算定基礎号俸である54号俸の433,300円であり、3級については支給割合が高いとはいえ、やはり均衡を失していると言わざるを得ないだろう。特2級82号俸については、2級の算定基礎号俸との差が6,900円、3級の算定基礎号俸との差が9,100円となっているので、少し低いのではないかと考えられる。
<旧教(二)>
2-117 417,300円
特2-82 424,200円
特2-93 437,300円
3-54 433,300円
次に、旧教(三)の算定基礎号俸について見ることにしよう。特2級98号俸は422,300円であり、3級の算定基礎号俸である3級81号俸の429,900円との差は7,600円である。特2級93号俸の418,900円との差は11,000円となる。2級の算定基礎号俸との差は、それぞれ、14,000円と10,600円となっている。いずれが特2級の算定基礎号俸としてバランスがとれているのかというと、2級と3級の中間により近い号俸という観点からすれば、特2級93号俸ということになろう。
<旧教(三)>
2-134 408,300円
特2-93 418,900円
特2-98 422,300円
3-81 429,900円
ちなみに、2級の算定基礎号俸と3級の算定基礎号俸の中間水準を計算しておくと、次のようになる。
<2級と3級の中間水準>
旧教(二) (417,300円+433,300円)÷2=425,300円 …特2-83 425,500円
旧教(三) (408,300円+429,900円)÷2=419,100円 …特2-93 418,900円
旧教(三)については、制度的な考察の結果とほぼ一致すると考えてよいし、旧教(二)については、制度的な考察の結果よりも1号俸高い号俸となった。
繰り返しになるが、単純に中間水準を計算した結果を考慮するとするならば、俸給制度的な考察で見て、特2級の算定基礎号俸は3級の算定基礎号俸と同年次のものに近いものとする方が、より均衡が図れていると思われるのである。
さて、全人連による特2級についての俸給の特別調整額(管理職手当)モデルでは、いずれを採用したのであろうか…。
まず、2級の中位号俸の基礎となるべき行(一)の号俸に相当する特2級の号俸によって、管理職手当の算定基礎となる号俸を確認してみる。
<旧教(二)(三)の各級の中位号俸>
2級 行(一) 大卒経験 年齢 特2級
旧教(二) 2-117 6-61 29年0月 51歳 特2-93 437,300円
旧教(三) 2-134 5-74 30年3月 52歳 特2-98 422,300円
次に、3級の中位号俸の基礎となるべき行(一)の号俸に相当する特2級の号俸によって、管理職手当の算定基礎となる号俸を確認してみる。
<3級の中位号俸の基礎となるべき行(一)の号俸に相当する特2級の号俸>
3級 行(一) 大卒経験 年齢 特2級
旧教(二) 3-54 7-38 26年3月 48歳 特2-82 424,200円
旧教(三) 3-81 6-61 29年0月 51歳 特2-93 418,900円
これらを算定基礎号俸とした場合にどのようなバランスになるのか。
まず、旧教(二)の算定基礎号俸について見ると、特2級93号俸は437,300円であり、3級の算定基礎号俸である54号俸の433,300円であり、3級については支給割合が高いとはいえ、やはり均衡を失していると言わざるを得ないだろう。特2級82号俸については、2級の算定基礎号俸との差が6,900円、3級の算定基礎号俸との差が9,100円となっているので、少し低いのではないかと考えられる。
<旧教(二)>
2-117 417,300円
特2-82 424,200円
特2-93 437,300円
3-54 433,300円
次に、旧教(三)の算定基礎号俸について見ることにしよう。特2級98号俸は422,300円であり、3級の算定基礎号俸である3級81号俸の429,900円との差は7,600円である。特2級93号俸の418,900円との差は11,000円となる。2級の算定基礎号俸との差は、それぞれ、14,000円と10,600円となっている。いずれが特2級の算定基礎号俸としてバランスがとれているのかというと、2級と3級の中間により近い号俸という観点からすれば、特2級93号俸ということになろう。
<旧教(三)>
2-134 408,300円
特2-93 418,900円
特2-98 422,300円
3-81 429,900円
ちなみに、2級の算定基礎号俸と3級の算定基礎号俸の中間水準を計算しておくと、次のようになる。
<2級と3級の中間水準>
旧教(二) (417,300円+433,300円)÷2=425,300円 …特2-83 425,500円
旧教(三) (408,300円+429,900円)÷2=419,100円 …特2-93 418,900円
旧教(三)については、制度的な考察の結果とほぼ一致すると考えてよいし、旧教(二)については、制度的な考察の結果よりも1号俸高い号俸となった。
繰り返しになるが、単純に中間水準を計算した結果を考慮するとするならば、俸給制度的な考察で見て、特2級の算定基礎号俸は3級の算定基礎号俸と同年次のものに近いものとする方が、より均衡が図れていると思われるのである。
さて、全人連による特2級についての俸給の特別調整額(管理職手当)モデルでは、いずれを採用したのであろうか…。
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