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160.特2級創設の周辺(その2) [20.特2級創設の周辺]

 まず、特2級適用者に支給される義務教育等教員特別手当について、概観したい。
 この手当については、沿革的に見れば、人材確保法に基づき措置されたものであること、義務教育諸学校に勤務する教育職員を優遇する観点からの手当であって、高等学校に勤務する教育職員はそれとの均衡を確保するために、同年次同額を措置していること、また、昭和53年当時の俸給月額の6%の額とされたことから、2級と3級の同年次の者で比較すれば、当然ながら、3級の者の方が高い額となっていること、などに留意する必要がある。
 以上を踏まえれば、教(三)適用者に支給する義務教育等教員特別手当(以下、「教員特別手当」と略称する。)が基本であり、その際、俸給表の作成方法を踏まえて、「同年次」を意識しつつ具体的な検討を進めるべきであろうと思う。
 まず、全人連モデルの特2級の俸給については、その水準を2級と3級の中間とされたことから、教員特別手当についても、同様の考え方となっているのかどうかを確認してみよう。特2級の考察で作成した俸給制度表に教員特別手当を挿入して、3級初号と制度上同年次となる手当額を比較する。
        俸給月額  教員特別手当
  2-45  265,900円   9,300円
  特2-9 276,100円   9,700円
  3-1   286,300円  10,700円
 それぞれの俸給月額の差は、10,200円の同額で、特2級の俸給水準は、ちょうど2級と3級の中間となっているが、教員特別手当の差については、特2級と2級の差は400円であるのに対して、3級と特2級の差は10,000円となっており、俸給月額の場合とは明らかに考え方が違うことが分かる。これ以外の号俸についても、額の違いはあるものの、概ね同様の関係になっている。


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159.特2級創設の周辺(その1) [20.特2級創設の周辺]

 教員の仕事が年々忙しくなり、子どもと向き合う時間の確保が課題だと言われているが、我々の業務も、年々、その多忙化に拍車が掛かっている。この間、まったく余裕というものがなく、この学習ノートに向かうことができなかった。テーマとして取り上げたい内容は、まだいくつかある。早速、続きを考えてみよう。

 さて、前回まで、特2級創設を含む旧教育職俸給表(二)及び旧教育職俸給表(三)のモデル給料表について、「格合わせ」をキーワードに給料表の考察を行ってきた。
 給与制度全体を考える場合には、給料表本体だけでなく、特2級創設に伴って、関連する周辺事項の検討が必要になることは、言うまでもない。特2級の役職段階別加算割合をどうするかというのは、文部科学省の予算段階で考え方が示されているので、この学習ノートで議論するまでもないが、例えば、義務教育等教員特別手当や給料の調整額については、どうやって作成するのかという問題がある。
 平成20年3月31日付けで徳島県人事委員会が、特2級創設に伴う人事委員会規則の改正について、公報に登載をしているので、これからそれを使って簡単に考察してみたいと思う。徳島県を取り上げた理由は、今年2月5日付けで同委員会が公表した教員給与に係る勧告において、「教員に優秀な人材を確保するために支給する義務教育等教員特別手当及び職務の特殊性を考慮して支給する給料の調整額については,全国人事委員会連合会における研究の成果を踏まえ,所要の改正を行う」としており、実際の規則改正の内容を見ても、全人連の研究成果をそのまま使っているように思われるからである。

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