3. 旧教育職俸給表(二)(三)の作成(その3) [1.旧教(二)(三)の作成]
次に、職務の級及び号俸を大卒制度年数との関係でもう少し詳しく見てみよう。
教(二)(三)の場合には当然というべきか大卒制度年数5年の刻みと一致して初任給の号俸から5号俸ピッチで上がっている。これと比べて行(一)は、大卒制度年数が上がると昇格していくため、一見して分かりにくくなっている。これを仮に行(一)の昇格のあゆみと考えて、昇格早見表でたどってみると次のようになる。
<教(二)vs行(一)> <教(三)vs行(一)>
大卒制度年数 行(一) 教(二) 行(一) 教(三)
0 2-2 2-2 2-2 2-5
5 5号俸(3級昇格) 5号俸 5号俸(3級昇格) 5号俸
10 3号俸(7級昇格) 5号俸 3号俸(7級昇格) 5号俸
15 5号俸(8級昇格) 5号俸 6号俸 5号俸
20 5号俸 5号俸 5号俸 5号俸
25 5号俸 5号俸 5号俸 5号俸
30 5号俸 5号俸 5号俸 5号俸
ここでのポイントは2箇所ある。一つは、大卒制度年数10年で、いずれも5年で3級から7級に昇格しているものの3号俸相当しか上がっていないこと。もう一つは、大卒制度年数15年で、教(二)と対比する行(一)は5年で7級から8級に昇格するものの5号俸相当であるのに対して、教(三)と対比する行(一)は5年で6号俸となっていること。これ以外のところでは5号俸ピッチで上がっているから問題ないと考えるならば、大卒制度年数の5年から15年の間で制度的に何かがあるということが想像できる。
それはいった何なのか。次回以降で考えていきたい。
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