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56. 給与構造改革と俸給表の改定(その5) [6.給与構造改革]

 初号等の号俸カットが各職務の級のスタート地点の問題であるとすれば、各職務の級のゴールは号俸の増設である。
 繰り返しになるが、この点について、人事院は次のように説明する。
 「現時点における最高号俸を超える者の在職実態を踏まえ、枠外在職者が極めて少ない職務の級を除き、当該職務の級における枠外在職者の少なくとも過半数が最高号俸までの対象となるよう、現行の3号俸に相当する範囲内で号俸の増設を行う。」
 実は、この増設手法は、昭和60年の8等級制から11級制への級構成の再編で採用された手法と同じであるが、その時は、定年制の実施に対応したものであった。
 今回はどう考えるべきかだが、いわゆる1号上位昇格制度の実施に伴って、旧4級以上の各職務の級の昇格対応号俸の位置が1年づつ前倒しになったのだが、それは同時に俸給制度表上の最高号俸の位置も1年づつ前倒しにしたのであった。つまり、それだけ早く最高号俸に到達することとなった訳であり、従前の枠外号俸の在職実態が増えたはずであった。もちろん、枠外昇給といってもどこまでも昇給する訳ではなく、一方で55歳昇給停止制度があったのだから、結局は1号上位昇格制度による前倒し効果の範囲内での在職実態に止まっていただろうと制度的には想像する。
 行(一)の号俸増設状況を具体的に確認しておこう。
 <行(一)の号俸増設状況>
  職務の級       号俸増設数 号俸カット数
  1級(旧1・2級)   -       -
  2級(旧3級)     -       -
  3級(旧4・5級)   2号俸     1号俸
  4級(旧6級)     2号俸     2号俸
  5級(旧7級)     3号俸     3号俸
  6級(旧8級)     3号俸     4号俸
  7級(旧9級)     3号俸     5号俸
  8級(旧10級)    3号俸     6号俸
  9級(旧11級)    2号俸     6号俸
  10級(新設)    


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