153.特2級創設=全人連モデル(その2) [19.特2級モデル]
主幹教諭等に適用しようとする教(二)(三)特2級を創設するとすれば、まず、教育職員内部での給与処遇上の「格」を決めるとともに、それが行(一)のどの職務の級に相当するのか検討する必要がある。
改正学校教育法によれば、新しく設置される職を含め、学校に置く主要な職を校長から順に教諭まで並べると、次のようになる。
①校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。
②副校長は、校長を助け、命を受けて校務をつかさどる。
③教頭は、校長及び副校長を助け、校務を整理し、及び必要に応じ児童の教育をつかさどる。
④主幹教諭は、校長、副校長及び教頭を助け、命を受けて校務の一部を整理し、並びに児童の教育をつかさどる。
⑤指導教諭は、児童の教育をつかさどり、並びに教諭その他の職員に対して、教育指導の改善及び充実のために必要な指導及び助言を行う。
⑥教諭は、児童の教育をつかさどる。
法令上の位置づけとしては、主幹教諭や指導教諭の職責は、明らかに教諭や教頭と一線を画している。文部科学省もその前提で立法作業を行ったのであろうし、平成20年度予算上においても、2級と3級の間に新たに職務の級を創設することを考えている。
この点を確認的に記載すると、次のようになる。
4級 校長
3級 副校長、教頭
特2級 主幹教諭、指導教諭
2級 教諭、養護教諭、栄養教諭
1級 助教諭、養護助教諭、講師等
さて、問題は、特2級が行(一)の職務の級でいえばどの級に相当するのかである。行(一)との「格合わせ」を考える必要がある。そうでなければ、初号の位置も決まらないし、昇格メリットや役職段階別加算など、給料月額以外の給与上の処遇を検討できないであろう。
それでは、教(二)(三)の2級と3級は、行(一)のどの職務の級に相当するのであったかを思い出してみたい。ちょっと粗っぽいが、概ね、次のようになったはずである。
<教(二)>
3級 行(一)旧9級(新7級)を基本、旧8級(新6級)~旧9級(新7級)
2級 行(一)旧6級(新4級)を基本、旧2級(新1級)~旧8級(新6級)
<教(三)>
3級 行(一)旧8級(新6級)を基本、旧6級(新4級)~旧8級(新6級)
※旧9級(新7級)相当とすべき側面もあるが、給料水準としては、旧8級(新6級)を若干超える程度であることを考慮し、このようにしておく。
2級 行(一)旧6級(新4級)を基本、旧2級(新1級)~旧7級(新5級)
特2級は、2級と3級の間の水準であることからすれば、概ね次のように想定すべきではないだろうか。
<教(二)・教(三)>
特2級 行(一)旧7級(新5級)を基本、旧4級(新3級)~旧8級(新6級)
全人連モデルでは、どのように考えているのか分からない。教(二)と教(三)では、違っていいのかもしれない。特2級をどのような給与処遇上の「格」とするかは、考え方の問題であるから、この段階であれこれ詮索しても始まらない。とりあえず、想定として、この程度のものと仮定し、先に進んでいきたい。
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