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238.俸給水準の重なり(その3) [30.俸給水準の重なり]

 前回(その2)では、給与構造改革によって、職務の級間の水準の重なりの縮減が進み、職務の級が上位になるに従って、1級上位の職務の級との水準の重複率の減少が大きくなっている様子を確認した。
 しかし、よく考えてみると、給与構造改革に伴う給料表の改定は、改革前の給料表において使わなくなっていた初号付近の号俸をカットするとともに、在級実態を追認する形でもって、最大3号俸の範囲内で号俸を延長したものであった。つまり、平成8年に完成した1号上位昇格制度の導入によって、職務の級間の水準の重なりの縮減は進んでいたといえるはずなのである。
 号俸カットと号俸延長を加味して、確認しておきたい。

<17年4月改定行(一)における1級上位の職務の級との水準の重なり(修正版)>
職務の級   最低       最高     レンジ   重なり  重複率
1~2級 2号俸134,000 19号俸244,100 110,100  60,300  55%
 3級  1号俸183,800 32号俸316,200 132,400  90,700  69%
4~5級 2号俸225,500 特2号俸385,600 160,100 112,300  70%
 6級  3号俸273,300 特2号俸418,700 145,400 115,600  80%
 7級  4号俸303,100 特3号俸436,200 133,100  99,700  75%
 8級  5号俸336,500 特3号俸460,400 123,900  72,700  59%
 9級  6号俸387,700 特3号俸497,600 109,900  58,600  53%
 10級  7号俸439,000 特3号俸521,800  82,800  23,000  28%

<17年行(一)修正> <18年行(一)> <差引>
 1~2級 55%    1級  55%    0%
  3級   69%    2級  70%    1%
 4~5級 70%    3級  70%    0%
  6級   80%    4級  79%   △1%
  7級   75%    5級  72%   △3%
  8級   59%    6級  56%   △3%
  9級   53%    7級  49%   △4%
  10級   28%    8級  21%   △7%
   -          9級  11%

 こうしてみると、水準の重なりは実質的には給与構造改革前に既に実現されていたことが分かる。職務の級が上位になるに従って、1級上位の職務の級との水準の重複率の減少が少し大きくなり、最大7%となっているが、前回(その2)で考察した劇的な変化と比べるとかなり小さくなっている。

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