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261. 教(二)(三)の給与水準と加算割合(その3) [33.給与水準と加算割合]

 前回、「大学・高専の助手、小・中・高校の教諭、研究員、医師等で高度な専門的知識経験を必要とする業務を独立して行う職務等については、行政職俸給表(一)の職務の級四級以上に格付けられている係長相当の専門職との均衡を考慮して、一定の経験年数を有するものについては加算対象」とされたことに触れた。
 そこで、適用対象となる「一定の経験年数」に着目してみたい。給実甲二二○の第14項に経験年数の表が定められている。

<教育、研究、医療の適用対象者>
 教(一)2級  5年(修士課程修了)
 教(二)2級  12年(大学4卒)
 教(三)2級  12年(大学4卒)
 教(四)2級  5年(修士課程修了)
 研究2級   5年(修士課程修了)
 医療(一)1級 5年(大学6卒)
 医療(二)2級 15年(短大卒3年)
 医療(三)2級 15年(短大卒3年)

 この表を俸給制度に基づく格合わせによって、ベースを大学4卒に換算・統一して比較を試みたいと思う。

<教育、研究、医療の適用対象者(比較)>
 教(一)2級(行(一)2級~5級) 大卒経験7年(行(一)5級初号位置)
 教(二)2級(行(一)2級~8級) 大卒経験12年(行(一)7級初号位置)
 教(三)2級(行(一)2級~7級) 大卒経験12年(行(一)7級初号位置)
 教(四)2級(行(一)2級~8級) 大卒経験7年(行(一)5級初号位置)
 研究2級(行(一)2級~5級)  大卒経験7年(行(一)5級初号位置)
 医療(一)1級(行(一)3級~6級) 大卒経験7年(行(一)5級初号位置)
 医療(二)2級(行(一)2級~3級) 大卒経験14年(行(一)8初号位置)
 医療(三)2級(行(一)2級~3級) 大卒経験14年(行(一)8初号位置)

 このうち、医療(二)2級と医療(三)2級は、教(二)2級・教(三)2級よりも加算措置が適用されるに必要な経験年数が長くなっているが、そもそも、行(一)3級以下の水準であることを踏まえれば、むしろ、教(二)・教(三)よりも優遇しているとも言えそうである。そうすると、教(二)2級・教(三)2級は、教(一)2級・教(四)2級・研究2級より5年長い経験年数を必要とすることから、やはり、役職段階別加算割合の適用関係が低くなっていることが分かるだろう。
 そして、この5年遅れの考え方は、教(二)(三)の2級だけではない。教(一)1級に格付けされる教務補助については、大卒経験20年で加算措置の対象とされるのに対して、教(二)1級に格付けされる実習助手等については、大卒経験25年で加算措置の対象となっている。ここには、敢えて措置対象とすべき経験年数の基準を引き上げたある共通する意図を感じる。

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