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468. 文部科学省若手職員が疑問に答える [29.読書]

 高橋洋平/栗山和大『改訂版-文部科学省若手職員が学校管理職の疑問に答える-現代的学校マネジメントの法的論点 厳選10講』(第一法規、2018年4月15日改訂版発行)

 「はじめに」から抜粋
本書は、そのような学校マネジメントにおける課題の中で、
○ 学校現場の管理職を中心とした学校関係者が、主に法令の観点からの判断が求められる課題に関し、肩に力を入れることなく、気軽に読んででいただける入門書とすることを特に意識して、第1講から第10講までの問題の解説はもちろん、昨今議論となっているテーマや、発展的内容のテーマについても、会話形式やコラム形式を用いて、わかりやすい解説に努めたもの
○ 頻出かつ現代的な課題を精選して取り上げるとともに、法令の観点からの解説を中心として、課題の背景や関連する教育政策とのリンクについても解説したもの
となっています。

 第1講から第10講のテーマは、次のとおり。
第1講 教育関係法令の基礎知識(入門編)
第2講 教育委員会や地域との関係・連携
第3講 PTAが主催して学校や教員とともに行う補習授業
第4講 部活動における学校事故に対する危機管理
第5講 土日や祝日における授業や運動会の実施
第6講 教員以外の多様な専門スタッフのマネジメント
第7講 教員の「心の病」への対応
第8講 子供への指導が不適切などの問題のある教員への対応
第9講 制限される政治的行為の判断
第10講 学校現場における職員団体への対応

 入門書ということだが、しっかりと法的論点が押さえられているので、学校管理職だけでなく、教育委員会事務局職員にも読んでほしいと思う。

 教員給与に関わっては、第5講のCOFFEE BREAKで「教職調整額と超勤4項目」が取り上げられている。中教審の教職員給与の在り方に関するワーキンググループ第10、11回(平成18年12月)資料等を出典に挙げて、歴史的経緯も含めた制度の平易な解説から初めて、中教審の「学校における働き方改革特別部会」で検討が行われているところまで著者二人の会話が続く。

 COFFEE BREAKでは二人の掛け合いの形で議論が深められていくのだが、著者たちの誠実な人柄や教育行政に対する熱い思いがにじみ出ていて好感が持てる。高橋氏は昭和57年生まれ、栗山氏は昭和60年生まれの30歳台。文部科学省を支える将来の幹部職員となられることだろう。


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